133.株主総会の招集地

Q：　　株主総会の招集地に関する規定が、会社法では変わったと聞きましたが、どのようになったのでしょうか？

A：　　新しい会社法では、株主総会の招集地に関する規定が削除され、株主総会の招集地（開催場所）に関する制限はなくなりました。

従来の商法では、定款で総会招集地を定めていない限り、株主総会は「本店所在地又はこれに隣接する地」に招集しなければなりませんでした。

たとえば、東京都新宿区に本店のある会社は、定款で定めない限り、大阪を株主総会の招集地にすることはできなかったと言うことです。

会社法では、この株主総会の招集地の規定が削除されましたので、株主総会を任意の場所で招集することが可能となります。

今年はアメリカのハリウッドで株主総会を開催し、来年はハワイで株主総会を開催などということも法律上有効にできることになります。

もちろん従来通り、定款で特定の場所を、株主総会の招集地を定めておくことも有効です。

ただし、特定の株主の議決権行使を妨げることを意図してした招集地の定めは、無効と解される場合もありますので注意が必要です。

司法書士　大竹弘幸