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2006年08月29日
34.個人情報を漏洩した会社への影響
Q: 個人情報が漏洩した場合、漏洩した会社にはどのような影響があるのでしょうか?
A: 個人情報が漏洩した場合の漏洩事業者(会社)が受ける影響は次のようなことがあります。
まず一番に考えられるのが、漏洩を公表することによる漏洩事業者の社会的信用の失墜です。
政府の基本方針により、事故があった場合には、本人への二次被害を最小限にするために、公表することが求められています。事故を隠蔽するようなことがあると、それが明るみに出た場合には企業の存続をも揺るがしかねません。
マスコミの対応や謝罪広告の掲載、事故調査など対応への費用等も発生するでしょう。
次が、漏洩した情報主体である顧客や会員へのお詫び状の送付です。
これもかなりの金額がかかることが予想されます。
例えば、お詫び状の作成に一人あたり500円コストがかかるとすると、5万人分の個人情報が漏洩した場合、
500円×5万人=2500万円 もかかってしまいます。
ここに実際には送料実費や制作費用がかかりますので、さらに費用負担は増えます。
ケースによっては裁判をおこされることもあるでしょう。
前記人数のうち、少なく見ても10%の5千人が集団訴訟を提起したら、賠償額の相場が1人当たり1万~1万5千円程度(住所・氏名・生年月日等が漏洩した場合)といわれているので、
1万5千円×5千人=7500万円 にもなります。
これも裁判のための弁護士費用などが別にかかりますので、億は軽くかかってしまいます。
大企業ならまだしも、中小企業ならばこの賠償だけで経営が危機的状況に陥ってしまうかもしれないぐらいの額です。
この他、主務大臣からの行政処分があるかもしれませんし、行政処分に違反すると懲役や罰金などの刑事罰が加えられます。この罰則は両罰規定(行為者と法人双方を罰する規定)になります。
このように企業においては、個人情報保護対策は、事業者の将来的なリスク対策に他ならず、早急に対策を必要とする事項となります。
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投稿者: 日時: 2006年08月29日 20:04 | パーマリンク |
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